投資信託

フィデリティ投信、「フィデリティ・欧州割安成長株投信(愛称:テンバガー・ハンター・ヨーロッパ)」を設定

フィデリティ投信株式会社は、「フィデリティ・欧州割安成長株投信(愛称:テンバガー・ハンター・ヨーロッパ)」を2025年4月30日に設定した。

このファンドは、米国フィデリティ・インベスメンツが 1989 年から運用する「フィデリティ・ロープライス・ストック・ファンド(以下、参考ファンド)」(現在純資産残高約 3.5 兆円規模*1)と同じ運用戦略および同じ運用チームにて、欧州小型株を中心に選別投資する新しいファンド。

米国籍の参考ファンドは、徹底した企業調査(ボトム・アップ・アプローチ)を通じて主に中小型銘柄の「隠れた成長企業」を発掘する 30 年以上の歴史と実績を誇る米国フィデリティを代表する戦略。フィデリティ投信によると、ファンドの投資先である欧州は、歴史的なインフレが収束しつつあり、政策金利引き下げの局面にある。同社によると、小型株企業は金利引下げによる財務改善や国内の景気回復の恩恵を受けやすく、過去においても利下げ局面は、総じて良好なパフォーマンスを示している(下図参照)。また欧州小型株は、大型株企業に比べて欧州域内の事業比率が高いことから、世界経済の不透明感や国際貿易摩擦等の影響を受けにくく安定的な収益拡大が見込まれる。

参考:ECB の政策金利と欧州小型株の推移

(注)1 LSEG よりフィデリティ投信作成。期間は 2000 年 12 月末~2025 年 2 月末。欧州小型株は MSCI ヨーロッパ・スモールキャップ・インデックス。期初を 100 として指数化。トータル・リターン。ユーロベース。

利上げ局面:①2005 年 11 月末~2008 年 10 月末の騰落率:‐11.4 % ②2011 年 3 月末~2011 年 10 月末の騰落率:‐23.7%、③ 2022 年 6 月末~2024 年 5 月末の騰落率:12.4% 利下げ局面:①2001 年 4 月末~2005 年 11 月末の騰落率:9.1% ②2008 年 10 月末~2011 年 3 月末の騰落率:28.4% ③2011 年 10 月末~2022 年 6 月末の騰落率:10.8% ④2024 年 5 月末~2025 年 2 月末の騰落率:2.7%

このようなマクロ環境に加えて、過去 25 年、欧州小型株は長期的に米国株を上回るパフォーマンスを示しており(右図参照)、現在は過去平均を下回る割安な水準に加え、2025年の利益成長も 23%と、高い水準が予想される魅力的な投資機会でもある。フィデリティ投信によると、小型株市場には、通常アナリストがカバーしていない、成長銘柄が多く存在する。このファンドは、フィデリティが得意とするボトム・アップ・アプローチで成長性と割安さを合わせ持つ企業を発掘、投資することで、長期的に高いリターンの獲得を狙う。

フィデリティ・欧州割安成長株投信(愛称:テンバガー・ハンター・ヨーロッパ)

→「ボトム・アップ・アプローチとは?」(投信まるごとQ&A)

ファンドの設定に際し、フィデリティ投信代表取締役社長のコルビー・ペンゾーン氏は次のようにコメントしています。

「参考ファンドと同じ運用チーム、運用戦略の『フィデリティ・世界割安成長株投信(愛称:テンバガー・ハンター)』は、2020 年の設定以来、日本での総純資産残高が 1.4 兆円を超える投信*2 にまで成長しました。さらに、同運用戦略にて欧州株に投資するファンドを、このたび日本の投資家の皆様に提供できることを光栄に思います。フィデリティの運用の根幹であるボトム・アップ・アプローチにより、欧州小型株を中心に隠れた優良成長企業を選別し、投資する本ファンドを、世界経済の不確実性が高まる今、分散投資先としてぜひポートフォリオに加えていただきたいと思います。このファンドが、新 NISA とともに長期投資が根付きつつある日本の投資家の方々の資産形成のお役に立てることを願っています。」

販売会社は、SMBC 日興証券で、当初募集期間を経て4月30日に設定後も継続募集する。フィデリティ投信は、「今後もさまざまな投資ニーズに応えられる優れた運用商品を提供し、日本の投資家のみなさまの資産形成をサポートしてまいります」と述べている。

*1 2025 年 2 月末時点、1 米ドル=150.695 円で円換算
*2 2025 年 3 月末時点

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