投資信託の運用会社別純資産総額ランキング（2021年6月）

投資信託全体の動向

投資信託協会によると、2021年6月の投資信託業界全体（84社）の契約型公募投資信託の設定（販売）額は7兆1,685億円、解約額は5兆9,810億円、償還額は約314億円で、差引き1兆1,561億円の純資金流入となりました。これで50ヵ月連続の流入超過となり、過去最長を更新しました。

2021年6月末の純資産総額の合計は、前月比3兆4,197億円増加し、156兆6,858億円となり、8ヵ月連続で過去最高を更新しました。

ETFを除く公募株式投信の資金動向は8,798億円の純資金流入となりました。ETFを除いた純資産総額は前月比2兆6,623億円増加し、初めて80兆円を超え、81兆391億円と、7ヶ月連続で過去最高を更新しました。

2021年6月末現在、5,891本の公募投資信託（株式投信5,793本、公社債投信98本）が運用されています。

（データ：投資信託協会）

運用会社別資金増減状況

運用会社別の資金増減状況を見ると、資金増加となったのは84社中55社でした。

資金増加額（設定額から解約額と償還額を足した額を差し引いた額=D）が最も大きかったのは三菱UFJ国際投信で、資金増加額は約1,726億円でした。

資金増加額が大きかった上位5社は次の通りです。

（単位：百万円）

一方、資金減少額が最も大きかったのはフランクリン・テンプルトンで、資金減少額は約98.2億円でした。資金減少とは、販売した額よりも、解約された額と償還した額の合計の方が多かったということで、資金が運用会社から流出していることを意味します。減少額が最も大きかった5社は次の通りです。

なお、IGAM（あいグローバル・アセット・マネジメントについては、同社の「あい・パワーファンド」が、金融庁による行政処分（2021年4月2日付け）を受け、2021年6月9日に償還（償還額67億9,500万円）したために、資金減少額が大きくなりました。

(単位：百万円)

運用による資産増減状況

最も注目される運用による資産の増減(F)を見ると、84社中76社で運用はプラスになりました。運用による資産増加が最も大きかった5社は次の通りです。

一方、運用によるマイナスが最も大きかった5社は次の通りでした。

純資産総額の増減状況

次に純資産総額の前月比での増減率を見ると、純資産総額が前月比で増加したのは84社中67社でした。

純資産総額の前月比での増加率が最も大きかった5社は次の通りです。

一方で、純資産総額の前月比での減少率が最も大きかった5社は次の通りです。

IGAM（あいグローバル・アセット・マネジメント）については、前述の通り、「あい・パワーファンド」の償還（償還額67億9,500万円）による影響です。

なお、注目されているレオス・キャピタルワークスの純資産総額は2021年6月に前月比で約6.4%（金額で約579億円）増加し、9,575.3億円になりました。

なお、レオス・キャピタルワークスは、投資信託「ひふみ」シリーズと国内外の年金基金運用等の合計である運用資産残高が概算で1兆円を突破したと2021年5月25日に発表しています。

運用会社別純資産総額ランキング

2021年6月末現在の運用会社別純資産総額のランキング状況は次の表の通りです。

【運用会社別純資産総額（2021年6月）】（純資産総額順）

（データ：投資信託協会、単位：百万円）