運用会社の純資産総額ランキング（2024年9月）ー三菱UFJが2位を維持

投資信託全体の動向

2024年9月の投資信託業界全体（79社）の契約型公募投資信託の設定（販売）額は7兆0,066億円、解約額は5兆2,537億円、償還額は291億円で、差引き1兆7,238億円の大幅な純資金流入が見られました。これで流入超過は10ヵ月連続となりました。

一方、投資信託業界全体の純資産総額は前月比で1兆5,055億円増加し230兆2,336億円と3ヵ月ぶりに増加に転じました。

2024年9月末現在、5,817本の公募投資信託（株式投信5,732本、公社債投信85本）が運用されています。

（データ：投資信託協会）

ETFを除く公募株式投信の状況

ETFを除く公募株式投信の資金動向は、1兆1,448億円の純資金流入と、16ヵ月連続で流入超となりました。また、ETFを除く公募株式投信の純資産総額は、前月比2兆1,316億円増加し、129兆3,696億円と、3ヵ月ぶりに増加に転じました。

運用会社別資金増減状況−三菱UFJが1位を維持

運用会社別の資金増減状況（設定額から解約額と償還額を足した額を差し引いた額=D）を見ると、資金増加となったのは79社中50社でした。

資金増加額が最も大きかった運用会社は9月も三菱UFJアセットマネジメントで、約3,763億円の大幅な資金増加が見られました。新NISAで人気のeMAXIS Slimシリーズのインデックスファンドへの資金流入が継続している模様です。

資金増加額が大きかった上位5社は次の通りです。

（単位：百万円）

一方、資金減少額が最も大きかったのはティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社で、減少額は約68億円でした

資金減少とは、設定（販売）額よりも、解約された額と償還した額の合計の方が多かったということで、資金が運用会社から流出していることを意味します。減少額が最も大きかった5社は次の通りです。

＜資金流出額が最も大きかった5社＞

(▲はマイナス) (単位：百万円)

運用による資産増減状況

最も注目される運用による資産の増減状況を見ると、9月は79社中62社で運用がプラスになりました。運用のプラスが最も大きかった5社は次の通りです。

一方で、運用によるマイナスが最も大きかった5社は次の通りです。

純資産総額の増減状況

次に純資産総額の前月比での増減を見ると、純資産総額が前月比で増加したのは79社中61社でした。

前月比での増加率が最も大きかった5社は次の通りです。最も増加率が大きかったのはSUSTENキャピタル・マネジメントで、増加率は28.2%でした。5位のなかのアセットマネジメントは第一号ファンドとなる「なかの日本成長ファンド」と「なかの世界成長ファンド」の2本を2024年4月25日に設定しています。

一方で、純資産総額の前月比での減少率が最も高かった5社は次の通りです。

なお、投信資料館が毎月フォローしているレオス・キャピタルワークスの純資産総額は2024年9月に前月比0.7%（金額で約77億円）増加し、約1兆1,835億円になりました。資金は約130億円増加し、運用は約53億円のマイナスでした。

運用会社別純資産総額ランキングー三菱UFJが2位を維持

2024年9月末現在の運用会社別純資産総額のランキング状況は次の表の通りです。月末純資産総額が最も大きかったのは9月も野村アセットマネジメントで、純資産総額は約58.6兆円と、全体の約25%を占めています。また、三菱UFJアセットマネジメントは2位を維持しました。

【運用会社別純資産総額（2024年9月）】（純資産総額順）

（データ：投資信託協会、単位：百万円、▲はマイナス）