野村AM、国際学会IIAI AAI 2025においてBest Paper Awardを受賞
野村アセットマネジメント株式会社は、国際学会IIAI AAI※1において発表した研究論文“Director Skill Matrix Disclosure and Its Impact on Corporate Performance and ESG Scores: Evidence from Japan”（『取締役スキル・マトリックスの開示が企業業績・ESGスコアに与える影響：日本の事例から』）」※2が、最優秀論文に与えられるBest Paper Awardを受賞した。
野村アセットマネジメントによると、2021年6月のコーポレートガバナンス改定では、上場企業による取締役会のスキル・マトリックスの開示が推奨されている。しかしながら、スキルの定義やスキル・マトリックスのフォーマットは各企業に委ねられており、その客観性の欠如や標準化が課題となっている。野村アセットマネジメントの研究論文では、上場会社の株主招集通知から取得可能な推薦理由文に基づき、取締役のスキルを自動的に推定した。また、得られたスキルの情報をマトリックス化し、それらが企業の財務指標や非財務指標に与える影響を分析した。 この研究は、各企業の取締役のスキルの推定に基づき、取締役のスキルと企業業績やESG評価との因果関係を分析することに加えて、スキル・マトリックスを比較可能な形式で推定することを可能とするものであり、スキル・マトリックスを取り巻く上記の課題解決に貢献するもの。
→「ESG投資とは？」（投信まるごとQ&A）
野村アセットマネジメントは、責任ある機関投資家として、資産運用ビジネスを通じてお客様の資産形成に貢献することに加え、スチュワードシップ活動を通じて「投資の好循環（インベストメント・チェーン）」を生み出し、投資先企業の社会的価値の創造を後押しすることも重視している。2025年2月には、日本企業のESG評価に使用する「ESGスコア」において、社外取締役のスキルを評価項目に追加しており※3、同研究論文は当該項目の評価プロセスを強化するもの。
野村アセットマネジメントは、「当社は、世界のお客様から選ばれる、日本を代表する運用会社になることを目指して、今後も責任ある機関投資家としてESG課題の解決に取り組んでいきます」と述べている。
※1 IIAI（International Institute of Applied Informatics）は、世界の大学関係者や企業研究者等が参加する9つの国際学会を併設した組織。AAIは、Advanced Applied Informaticsの頭文字をとったもので、高度応用情報学を意味する。
※2 執筆者：山脇大（当社 英国拠点）、田村光太郎氏（株式会社ユーザーベース、現 株式会社野村総合研究所）、高野海斗（当社 資産運用先端技術研究部）、中川慧氏（大阪公立大学）。
※3 社外取締役のスキルとネイチャーポジティブに関する事業機会を日本企業のESG評価に追加
