モーニングスター、投資家の成功を支援するより明確でわかりやすいレーティングを発表

独立系大手投資調査会社の Morningstar(Morningstar, Inc.、Nasdaq: MORN)は2025年12月4日、投資信託等の運用商品を対象とした包括的な将来見通しを勘案したレーティングである Morningstar Medalist Rating™(モーニングスター・メダリスト・レーティング TM)の大幅な刷新を発表した。2026年4月に全世界で導入予定の新評価手法は、評価体系の簡素化、投資家にとっての透明性の向上、およびレーティングの安定性の強化を目的としており、投資家がモーニングスター・カテゴリ内で、平均を上回るパフォーマンスが見込める運用商品を、より容易に識別できるよう支援する。
今回の刷新にあたり、モーニングスター・ジャパンのマネジャーリサーチ部長の元利大輔氏は、次のように
述べている。
モーニングスターは、将来の見通しを勘案したメダリスト・レーティングの主要な構成要素を簡素化することで、投資家に評価の決定プロセスをより明確に示すことができます。今回の刷新によりレーティングは投資家にとってより使いやすいものとなり、かねてより求められてきた、明瞭で解釈しやすい情報を提供することができます。
メダリスト・レーティングの主な刷新事項
- 評価軸レーティングの透明性向上: 各評価軸(運用担当者、運用プロセス、運用会社)のレーティングが定量モデルを用いて算出される場合、その算出根拠となる指標等をより明確に示す。これには、新たに導入する指標であるファンドマネジャー成功経験値 *1 が含まれ、投資家は、メダリスト・レーティングの算出法を、より理解しやすくなる。なお、各評価軸のレーティングについては、引き続き、アナリストにより付与したものとアルゴリズム(定量モデル)により付与したものとが区別できるように表記する。
- 評価体系の簡素化: ファンドの評価基準をモーニングスター・カテゴリのベンチマークから、カテゴリ平均
へ変更する。投資家はカテゴリ内のメダリスト・ファンドをより容易に見極め、類似ファンド間での有意
義な比較が可能になる - 新たな運用費用スコアの導入: −2.5 から 2.5 までのモーニングスター・メダリスト・レーティング運用費用
スコアを新たに導入する。これにより、運用商品の運用費用が負担要因となっているか、それとも強みとなっているかが明示され、最終評価において減点または加点として反映される。 - 評価閾値の設定: メダリスト・レーティングは、各評価軸のレーティングと運用費用スコアの単純な組み
合わせで決定される。現行の分布を用いる手法では他ファンドの変更に伴いレーティングが変動することがあるが、新たに絶対的な評価閾値を設定することで、レーティングの安定性を向上させる。
*1 ファンドマネジャー成功経験値 (Fund Manager Successful Experience): ファンドの各マネジャー(運用者)の成功経験値を、運用担当期間で加重平均した数値。各マネジャーの成功経験値は、過去 10 年間で運用費用控除前のリターンがカテゴリ指数を上回った月数から、下回った月数を差し引いて算出される。

モーニングスターのメダリスト・レーティング刷新版は、簡素化された構造と明確化された入力データを用い、各評価軸とメダリスト・レーティング運用費用 スコアが総合評価をどのように形成するかを示す。なお、メダリスト・レーティングは引き続き 5 段階(金 (Gold)、銀 (Silver)、銅 (Bronze)、中位(Neutral)、下位(Negative))で評価される。評価プロセスではアナリストによる評価軸のレーティングを中心に据え、アルゴリズムによる評価軸のレーティングは、アナリスト評価が提供されていない場合に限り使用される。
元利氏は次のようにも述べている。
今回刷新された手法とアプローチは、専門家の知見とデータに基づく厳格な分析を組み合わせることで価値を
高め、実務経験に裏打ちされた深みのある評価が可能になります。





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